気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Matt Newell氏開発、PC向けに4月15日にリリースされた写真撮影シミュレーション『Lushfoil Photography Sim』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、世界の美しい風景写真を撮影するカメラ撮影シミュレーター。草原・建築物・高原・雪原など、さまざまな風景の写真を撮るシミュレーターで、Unreal Engine 5で制作されており、実行するPCのスペックに応じた美しい光景が再現されます。日本語にも対応済み。
『Lushfoil Photography Sim』は、1,600円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Matt Mattです。西オーストラリアのパース出身で、今は東京に住んでいます。写真とハイキング、そして新しいテクノロジーが大好きです。私はコンピュータシステムエンジニアですが、Unreal Engineには8年ほど携わっています。好きなゲームはPlaydeadの『INSIDE』とAdam Gryu氏の『A Short Hike』ですね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Matt 私自身あまりゲームをしないので、ゲームらしくないゲームを作りたいと思いました。本作は、自分が作った3D環境アートを見せるための手段だったのです。写真を撮ったりスクリーンショットを撮ったりするシステムが面白かったので、これが本作のメインシステムとなりました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Matt 本作のデザインは『The Vanishing of Ethan Carter』に強くインスパイアされました。また、DICEという開発チームや、『スター・ウォーズ バトルフロント』(2015)というゲームの環境を再現するプロセスにも強く影響を受けています。本作が何かの映画に影響を受けたわけではありませんが、映画はよく観ますね。
――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Matt Steam Deckのような携帯端末を含む、古いハードウェアでも本作が動くようにするのはとても大変なことでした。しっかりと最適化され、様々なデバイスでプレイできるようになったことは非常に誇りに思っています。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Matt これまでにいろいろなタイプのフィードバックをたくさんいただきました。新しいカメラやロケーションに関する新機能の要望が多く、またコンソールでのバグに関する報告もあり、近々修正する予定です。また、多くのプレイヤーがVRへの対応を求めています。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Matt PCVRのネイティブ対応は完了しており、近日中にリリースする予定です!デスクトップ/コンソール版については、残念ながら、1人だけでの開発にとても疲れてしまっており、新しい機能を追加することはできないと思います。近いうちに別のプロジェクトに注力することになるかもしれません。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Matt はい、もちろんです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Matt 本作は日本で予想以上に好評を博しており、皆さんには心から感謝いたします。皆さんのおかげで、日本の美しい場所を世界中の人たちと共有することができるのです。また、いつか東京で私のギャラリーを開こうと思っているので、その時はぜひ来てください!本作のスクリーンショットはX/twitterでぜひ私にもシェアしてくださいね。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。