
Cygamesが6月15日にリリースした新作オンラインカードゲーム『Shadowverse: Worlds Beyond(シャドウバース ワールズビヨンド)』ですが、Steamのユーザーレビューでは“圧倒的に不評”の評価となるなど、波乱の幕開けをみせています。
最大同時接続は10万人を突破、『シャドバ』新作がリリースされるも…
『シャドウバース ワールズビヨンド』は、Cygamesの対戦型オンラインデジタルカードゲーム『シャドウバース』をベースにした新作タイトル。デッキ構築やカードの種類などベーシックなルールはそのままに、「進化」を超えた「超進化」をはじめとした新要素によって、より奥深い対戦が楽しめます。
また、新たなコミュニティ機能としてプレイヤー同士がアバターのカスタマイズもできる「シャドバパーク」が登場。ロビー内のプレイヤーと対戦をしたり、イベントが開催されたりと様々な遊び方が可能です。


外部のデータベースサイトSteamDBでは6月15日のリリース以来、最大同時接続人数が10万人を突破(記事執筆時点で109,246人)するなど賑わいをみせています。
しかし、一方でユーザーレビューは総数4,684件(記事執筆時点)のうち、好評はわずか15%の「圧倒的に不評」を記録しています。

「デッキ構築を幅広く楽しむための仕様変更」がレビューの争点に

Steam上でのユーザーレビューにおいて多く指摘されているのは、前作『シャドウバース』からの大きな変更点でもある「カード分解」の仕様変更について。カードの生成に必要な「レッドエーテル」は所持しているカードを分解することなどで入手できますが、本作ではカードを分解する場合、「余剰カードのみが分解可能」となりました。
そのため、「使わないクラスのレアカードが出たから、これを分解して使いたいクラスのカードを生成しよう」というプレイが格段に難しくなってしまいました。特に本作はリリースされてから日も浅く、序盤からカードの資産を豊富にするためにはある程度の日数か、課金が必要になるという構図が生まれてしまっています。


なお、この仕様変更については2025年3月に配信された「最新情報公開生放送」にて言及されています。
『シャドウバース』のプロデューサーを務める木村唯人氏は配信内で、「使用していないカードをレッドエーテルに変換し、特定のデッキを強化するためのカードにする」というプレイスタイルが多かったことに触れつつ、「他のクラスのデッキを作成する際にカードが足りず、さまざまなクラスで遊びにくくなってしまう」問題があることを挙げていました。
その問題に対処するべく行われたのが『ワールズビヨンド』の仕様変更で、プレイヤーがさまざまなクラスでデッキを構築し、よりカードバトルを楽しんでもらうという狙いがあることを語っています。

配信上でも仕様変更に関するやり取りがありました。カードの入手が難しくなってしまうのではという質問に対しては、リリース初日から毎日無料で1パック獲得できるシステムや、新弾リリースタイミングでのミッション、10パック購入ごとにレジェンドカードが確定など、さまざまな方法でのカード入手手段を用意していることが明かされています。


また、ゲーム内では用意されている初心者ミッションをクリアすることで、それぞれのクラスをテーマにした構築済みのデッキを選んで入手することも可能になっています。ミッション報酬では通貨なども獲得でき、パックの購入に使用することもできます。

開発としては長期的に広く遊べるようなプレイスタイルを想定していたものの、ユーザーとの間で認識の乖離がみられる現状。レビューでは「前作が無課金に優しすぎた」といった声もみられる一方、パックの価格変更やスキンカードの仕様変更などにマネタイズ要素についての指摘も多くみられます。