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挨拶はパリィ、お辞儀は攻撃…川尻こだまの限界社畜ソウルライク『ゴブリン・ノーム・ホーン』で酒キメて魔王討伐すっぞ

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挨拶はパリィ、お辞儀は攻撃…川尻こだまの限界社畜ソウルライク『ゴブリン・ノーム・ホーン』で酒キメて魔王討伐すっぞ
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『仁王』『Lies of P』『The Surge』に『Lords of the Fallen』……世の中にはソウルライクと称される高難易度アクションが山ほどあります。どれもこれも激ムズなだけでなく、リアルでハードな見た目と雰囲気をまとっています。

しかし! 2025年5月22日にSteamにてリリースされた『ゴブリン・ノーム・ホーン』は、そんなソウルライクのなかでも一際「ユルい」ゲームでありましょう。

なにせ本作のアート・音楽まわりはあの「妖怪界のデンジャラスライフハッカー」を自称するあの漫画家・川尻(かわしり)こだま氏が担当し、プログラミング諸々はKazuho氏が担当しています。

気の抜けたビジュアルでありながら、これでもかと詰め込まれたブラックジョーク、遊びやすくコンパクトにまとまったお手頃価格のソウルライクは、まさに酒のつまみにうってつけな一品でした。

いま殺るか、働いてから殺るか……バイトに明け暮れるゴブリンによる戦いの記録(アーカイブス)

本作はネックビというゴブリンが主人公です。

彼は地下施設らしき一室に閉じ込められており、兵士に睨まれながら暮らしています。

右には扉があり、その先に進むとサレマクルム・ホーン3世と名乗る魔王がいて、いつでも謁見(殴り込み)ができます。

理不尽な環境に閉じ込められている恨みを角に込め、いざ必殺の一撃(おじぎ)!

ぺしっ……

風が頬を撫でたかのように、ほんの1ミリだけ魔王の体力を削りました。

それに対して、魔王の攻撃はとんでもなく苛烈です。現状、大したスキルもないネックビはボッコボコにされ、気づけば見知った天井を仰いでいました。こ、このままでは勝てない……!

さて、ここで出てくるのが「バイト」です。代わりの角だってタダじゃあないからねぇ……

バイトはひとつひとつがミニゲームになっており、労働で成果を上げるほど大量の「どんぐり」が貰えます。このどんぐりがいわゆるゲーム内通貨なので、魔王に挑むための武器と交換するべく、どんどん貯金していきましょう。

その遊び方はシンプルで、「薪割り」はバー中央にカーソルが来たときにタイミングよくクリックしたり、「発電」は制限時間以内になるべく多くクリックしたりと、初見でもすぐにルールが理解できるデザインになっていると思います。

そんな数ある労働の中でも、筆者は特に「便所そうじ」というバイトが好きでした。何故かゴリラとカラスが右往左往しながらウンコを垂れ流してくるトイレで、ウンコに当たらないように気をつけながら、ウンコで汚れていく床をそうじしていくゲームです。もうウンコって書きたいだけです。

なお、これらのバイトを完璧にこなすことでSランクとなり、さらなる別のバイトが追加されます。まあ、結局のところバイトなんでやることはそんなに変わりませんが……これも自由(フリーダム)のため……!

そんなこんなでまとまったどんぐりが手に入ったネックビ。兵士の下に向かい、商品を見ます。「めっちゃ固いツノ」「ジャンプの極意」など、戦いに使えそうなアイテムが並んでいます。し、しかし、ショップの一番上には……

缶ビール!

呑んでる時だけキラッキラになるお目々

グビッ、グビッ、ぷはぁー…………

現実に戻り真っ黒になるお目々

はっ!

マズい、せっかくの労働がフイになるところだった。仕事の後のルービーがこんなにも美味いのがいけないんだ……しかも、第8のビールとかいうわけわからん紛い物でもこんなに美味しいとは!

……とりあえずもうちょっと飲んでから何を買うか決めるか……グビッ! (※缶ビールをいくら飲んでもバフはかかりません)

無駄遣いしつつもバイトに明け暮れ、なんとかまともな装備とスキルを手に入れたネックビ。いよいよ魔王に再挑戦です。

よろしくお願いします!(パリィ)

魔王はソウルライクの名に恥じない強さで、ローリングやパリィ(勢いよく挨拶)を駆使しなければ勝てません。ボタンレスポンスの悪さも相まって、やけに苦戦しましたが、持ち込んだどんぐりをボリボリ食べれば回復できるのでゴリ押しでなんとかしていきます。

そしてついに最後の一撃を決めたネックビ。魔王が床に倒れ、勝利を手にします。しかしファンファーレは鳴らず、扉も開きません。すると魔王がムクリと起き上がり……だ、第2形態だと!?

筆者が遊んだverでは魔王の挙動にバグが見られましたが、アクションゲームとしては十分な歯応えがありました。どうやら無血開城するエンディングも用意されているとか?

バイトをするか、腕試しをするか……ゲームとしてはシンプルな作りではありますが、川尻こだま氏のユルいセンスが光る小品です。大事などんぐりを缶ビール代に溶かす悦び(プレジャー)……それはなにものにも替え難い……!!

(まあ、発電のバイトでオートクリッカーを使えば数分で何千個も溜まるんですが)

  • タイトル:『ゴブリン・ノーム・ホーン』

  • 対応機種:Steam

  • 記事におけるプレイ機種:Steam

  • 発売日:2025年5月22日

  • 著者プレイ時間:2時間

  • サブスク配信有無:なし

  • 価格:470円
    ※製品情報は記事執筆時点のもの

缶ビール至上主義の妙にリアルな世界でミニマルなソウルライクを体験するとってもヘンなゲームスパ!

ライター:各務都心,編集:麦秋

ライター/ 各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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編集/お空の人。 麦秋

普段は仕事であちこち渡り歩いては飛んでます。自分が提供するものが誰かのお役に立てれば幸い。皆さんのこくまろなキャラに並べるよう頑張ります。

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